搾油試験① 煎りごま（黒）
煎りごま（黒）とはWhat is Roasted Black Sesame?
健康食品として知られるごまは、油を多く含む種子の中でも最も身近な作物ですね。ごま油は食用油の中でも比較的酸化しにくいと言われていますが、やはり搾りたては風味が違います。また、同じごま油でも生のもの（洗いごま）と煎ったもの（煎りごま）では採れる油の色や味や香りが異なりますので、お料理に合わせて使い分けると一層楽しめます。
今回はスーパーなどで気軽に買える煎りごま（黒）を搾ってみました。黒ごまは白ごまと比べ、より香りが強いと言われています。
煎りゴマ（黒）の搾油
搾ってみるPreparation
今回は91.4g分を搾油筒に充填しました。（搾油筒には最大200cc前後の種子を入れることができます。）
圧搾の様子Coldpressing
搾油機にセットして圧力を加えていくと、搾油筒の穴から油が流れ出します。油が出るとともに、ごまの香ばしい香りが広がります。
油の色は、ごま自体の色に関わらず焙煎度合いで決まり、深煎りである程油の色は濃くなります。
採取された油Extracted Oil
原料91.4gから、24.6gの油が採取されました。（原料比26.9wt%）
市販のごま油よりもサラッとしていますが、ごまの風味は豊かです。
搾りかすPomace
搾りかすはペレット状に固まっていますが、箸などでつつくとパラパラと崩れます。
搾りかすにもミネラル分や繊維など沢山の栄養が残っています。お菓子やふりかけなどにお使いください。
搾油結果のまとめ
今回はお手軽に焙煎済みの市販の煎りごまを使って油を搾りましたが、香り豊かなごま油を得ることができました。一手間加えて搾油前に煎り直しをしていただきますと、更に香りが増します。
搾油試験結果表
| 原材料名 | 煎りゴマ（黒） |
|---|---|
| 材料重量 | 91.4g |
| 前処理 | なし |
| 選別 | なし |
| 濾布 | なし |
| 採油量 | 24.6g (原料比 26.9 wt%) |
ご注意ください
- ここに記載の搾油方法が必ずしもベストの方法とは限りません。圧搾前に煎る、蒸す、電子レンジ加熱などの加熱処理や粉砕などの前処理、濾布の選定などにより搾油量または油の味や香りが変化することがあります。様々に工夫してみてください。
- 記載のデータは今回試験の結果であり、保証値ではありません。同じ種子でも、種子の品質、温度、水分量、搾油時間など条件によって採油量は変化します。量が多くなることもあれば、少なくなることもあります。予めご了承ください。