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今週も電気について考えてみましょう。私たちの生活は電気を使うのが当たり前のようになっていますが、電気を使わない冷蔵庫(れいぞうこ)やそうじ機などを次々と生み出している人がいます。発明家(はつめいか)の藤村靖之(ふじむらやすゆき)さんです。「必要もないのに電気を使っていませんか。エアコンではなく、まきストーブが部屋にあると心が豊かになる。私はそんな楽しい選たくしを用意しているだけです」と話しています。
神奈川県(かながわけん)葉山町(はやまちよう)にある藤村さんのアトリエ。庭先(にわさき)でひときわ目立つのが非電化(ひでんか)冷蔵庫です。
貯蔵室(ちよぞうしつ)は熱の伝わりやすい金属(きんぞく)で作り、たっぷりの水(約200リットル)でまわりをおおっています。金属を通して水に伝えられた熱は天じょう部分の放熱板(ほうねつばん)から外に出ます。一方、冷蔵庫本体は断熱材(だんねつざい)でできているので、外からの熱はしゃ断され、中はどんどん冷えていきます。
熱が外へ出やすいのが晴天(せいてん)の夜。そんな夜が3日のうち1日以上あれば、冷蔵庫の中は真夏(まなつ)でも7―8度になり、ビールやジュースを冷やすには十分な温度になるそうです。
藤村さんが、こうした非電化(ひでんか)製品(せいひん)を手がけるようになったのは約4年前。中国やインドなどで、電化の波が押し寄せていました。「何億人もいる国が次々と日本やアメリカのように電化製品を使い出したら、環境(かんきよう)へのえいきょうは計り知れない。このままでは地球がアウトになる」と思ったそうです。
でも、冷蔵庫の試作品(しさくひん)とともに中国などを訪れたところ、「地球環境を悪くした日本やアメリカで使えばいいではないか」と、ぎゃくに反発(はんぱつ)されました。
そんな中、関心(かんしん)を示したのがモンゴルでした。遊牧民(ゆうぼくみん)の間でもテレビや冷蔵庫などのある生活へのあこがれが強まっており、現地(げんち)と実用化(じつようか)に向けて協議(きようぎ)を重ねています。
藤村さんはほかにも、そうじ機、除(じよ)しつ器、消しゅう器など数多くの製品を発明しています。「現代は電気を使う方が楽で、使わない方が難しい」という藤村さんは「電気がなくてもほどほどのくらしができる。そんな生活を楽しんで」と話しています。
藤村さんの「非電化(ひでんか)工房(こうぼう)」のホームページはhttp://www.hidenka.net/
(掲載日:2004/7/11) |