● あ と が き

環境問題という義務感に満ちたテーマに更なる義務感を加えたくない。そうではなく、 ときめいて、やらずにはいられない。やってみたら環境に良いことだった・・・そういう本を書きたかった。少しは ときめい いただけただろうか?

CO2発生量が少なくても、 ときめきそ テーマは残した。CO2発生量が多くても、 ときめかない テーマは省いた。片付け名人のコンマリこと近藤真理子さんの流儀だ。「ミツバチと暮らす」も、 ときめき そう だから残した。ハチミツのCO2発生量はトータルの0.1%以下と小さいのだけど、昆虫や花に優しいライフスタイルは、環境を守る行動につながると信じている。「二十四節季七十二候」も残した。数字の上ではCO2はまったく減らない。でも、こういう「丁寧な暮らし」や「自然の恵みで生きる感性」が地球を守る基本なのだと僕は思う。幸せ度もきっと上がるはずだ。

大きいカラー写真を113枚も載せた。 ときめいて ほしかったからだ。でき上がったゲラを見たら写真集みたいで嬉しくなった。本のタイトルを『非電化工房写真集』に変えよう・・・と編集者に提案したら猛反対された。冗談で言ったのに。写真を多くした分、作り方レシピは少なくなった。だから、実際に作ってみようとするとレシピ不足に気づくはずだ。ご勘弁願いたい。

頭で考えただけの絵空事は一つも無い。本当に上手く動くか、本当に安く簡単にできるか、そして本当に幸せ度が上がるか?・・・実際に確かめたことばかりだ。とは言うものの、見栄えの良くない、つまり ときめかないモノが10箇ほどあった。下島匠君に10箇を トキメキアップ してもらった。匠君は非電化工房住み込み弟子を経験した23才の青年だ。修行したので何でもできる。センスも良い。ドキュメンタリー作家志望だが、売れないので暇なのが僕には好都合だった。

 出版は晶文社にお願いした。『月3万円ビジネス』など、何冊か一緒に仕事をして、文化度の高さを敬愛している。安藤聡さんには編集を担当していただいた。ご尽力に謝意を表したい。

  寄る年波にはとうに負けていて、青息吐息でゴールまで辿り着いた。妻の支えが大きかった。女性の弟子たちは梅エキスとか不思議なキノコを持参して励ましてくれた。循環器専門の池田尚平医師はガタのきた心臓をケアーしてくださった。非電化工房ファンが意外にたくさん存在して、この本の出版を心待ちにしていてくださる。ありがたいことだ。辿り着けてよかった。

 もうしばらくは非電化工房を続けられそうなので、機会があったら非電化工房を訪ねていただきたい。写真の風景やモノを直接に見て、直接にさわって ときめいて ( ・・・・・ ) いただきたい。

 

ありきたりな一日を 

かけがいのない一日にかえる、

丁寧に暮らすというのは そういうことだと 

このごろ 気づいた。

 

そして、

 

かけがいのない一日というのは、

小さな ときめき がある一日のことだと

 

このごろ 気づいた。