非電化工房メールマガジン Vol.42   2011.11.1


【 目 次 】

(1)『月3万円ビジネス』・・・売れ行き好調です
(2)放射線被曝対策・・・進んでいます
(3)「地方で仕事を創る塾」5期生募集中です
(4)住み込みの弟子3期生スタート

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◆ 『月3万円ビジネス』・・・売れ行き好調です。
 拙著『月3万円ビジネス』(晶文社)が7月5日発売から3ヶ月で2回増刷・・・
という、僕の人生では初めてのことが起きています(長生きしてよかった!)。
地方で、いいことで愉しく稼ぐ、そのことが大切・・・と話すと、「できるわ
け/ないじゃないか! Impossible!」とみんなが言います。然らば、「でき
る/わけないじゃないか! I'm Possible!」ということを知って欲しくて書い
た本です。Impossible とお思いの方は、お読みください。 I'm possible と
思うはずです(本当かな?)。

 良く売れてはいるのですが、評判が必ずしも良いわけではありません。

      いいことしか やらない
      うばいあわないで わかちあう
      「月3万円ビジネス」の オヤクソク

なんて能天気(?)なことを書いていますので、「馬っ鹿じゃないの!」と、
オジサンたちからの酷評も予想通りです。ビジネスとは、汗を流して、時には
血を流して競争に勝つこと・・・と必死に生きてこられたオジサンたちに、
「分かち合いのビジネス」なんて理解の埒外なのだと思います。でも、今の
時代の若い人たちには共感を得られるかもしれない・・・と期待しています。
そう思いませんか?

 http://www.hidenka.net/publish/book5.htm

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◆ 放射線被曝対策・・・進んでいます。

 非電化工房がある那須町は、福島原発から95km離れているのですが、低濃
度の放射能汚染に見舞われました。メディアでは「ホットスポット」と、よく
報道されますが大袈裟です。「ウォームスポット」程度です。でも、何もしな
ければ子供たちの安全が守られるレベルでないことは確かです。

 僕たち大人が起こした原発事故で、この町に住む子供たちが悲惨な目に合う
のは理不尽です。だから、「大人の力で子供を守ろう!」と、この町の大人に
呼びかけてみました。大勢の大人が応えてくれました。

 5月から始まった住民プロジェクトには700人が参加しています。千数百
箇所で2千7百回、放射線量を測りました。子供たちの被曝状況は隈なく明ら
かになりました。

 校庭の表土削り取りは完了し、現在は通学路(総延長距離120km)の除
染に取り組んでいます。子供の外部被曝状況の追跡調査の結果、トータルの被
曝量の70〜80%は自宅の室内における被曝と分かっています。自宅の室内
の放射線量は、家の周辺の土壌や建造物から壁を貫いてくる放射線と、屋根の
上に固着した放射性物質から屋根と天井を貫いてくる放射線の足し算というこ
とも分かっています。

 だから、敵の本丸は家の周辺と屋根の上。長い闘いになりそうです。因みに、
非電化工房はレベル3。室外は0.32マイクロシーベルト/時、室内は0.
16程度です。年間の外部被曝量は約1.9ミリシーベルト。子供が長く住む
には少し高めですが、短期滞在する分には問題無いと思いますので、心配せず
にいらしてくださいね。

 汚染された飲食品を摂取することによる内部被曝についても、この町の人た
ちが口にするものの汚染度を測定し続けています。複数の子供を追跡調査して
内部被曝量を算出した結果、現在の平均的な内部被曝量は年間換算で0.3〜
0.4ミリシーベルトでした。目標を少しオーバーしていますが、深刻な状況
ではありません。目標の年間内部被曝量0.24ミリシーベルト(1日の取り
込み量50ベクレル以下)を実現するためには、野菜・穀物・肉・魚等の汚染
度をベラルーシの子供基準37ベクレル/kgに抑える必要があります。国の
暫定基準500ベクレル/kgを来春に100ベクレル/kgに変える動きが
ありますが、那須町では、町内基準をベラルーシと同じく37ベクレル/kg
にしようと運動しています。既に同調してくださる農家もいらっしゃいます。

 非電化工房基準も37です。37を超えるものは捨てます。因みに、非電化
工房には飲食品や土の放射能汚染度を5ベクレル/kg程度まで測れるシンチ
レーション・スペクトロメーター(ベラルーシ共和国のAtomtex社製)
が設置されています。

 http://www.hidenka.net/toride/

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◆ 「地方で仕事を創る塾」5期生募集中です。

 地方で いいことで 愉しく稼ぐ方法を学ぶ塾です。具体的なビジネスモデ
ルも一緒に完成させます。いい仲間づくりも目的の一つです。

 第1期〜第4期の卒業生80人は、いまエキサイティングに動き始めていま
す。例えば、Mother Earth News Japan 。1期生の沓名さんを中心に準備して
います。創刊間近です。 

第5期の塾が11月26日から始まります。第5期の塾では、
  (1)非電化カフェの建設
  (2)非電化村(仕事を生み出す自給自足型のビレッジ)建設
  (3)月3万円ビジネスの面白い展開
に的を絞って、実際に建設・展開しながら学びます。

定員(20人)には未だ達していませんので、応募をお待ちしています。お知
り合いの方にも勧めてあげてください。

 http://www.hidenka.net/seminar/juku/index.htm

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◆ 住み込みの弟子3期生スタート

 非電化工房では弟子を住み込みで修行しています。例年は1年間の修行です
が、今期(第3期)は10月15日〜3月31日の半年足らずの修行になりま
す。3・11で非電化工房は放射線被曝対策で忙しくなりすぎたので、変則的
になりました。例年は4人採用しますが、今期は3人です(審査を厳しくしす
ぎました)。女性が1人(from千葉)、男性が2人(from 札幌&横浜)です。

 那須は寒い地域ですから、暖房用の薪を年間に10トン必要とします。今年
は放射線でいそがしかったので、薪の準備ができていません。このままでは越
冬できません。そこで、新弟子たちの現在の任務は薪作りです。チェーンソー
で玉切りし、斧で割ってから乾かします。10トンの薪作りは半端な仕事では
ないので、最初の試練です。

 今回の弟子のメインテーマは非電化カフェ建設です。そのための大工仕事の
特訓も現在進行中です。非電化カフェ建設は、時折オープンのワークショップ
を行います。ホームページ上で告知しますので、興味がおありの方は参加して
ください。因みに、非電化カフェをオープンしたいと各地で手を上げてくださ
っている方は30名を超えています。イツカアルヒ非電化カフェがアッチコッ
チに・・・・・・なんだか愉しそうですね。

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